美容師として一生懸命働いてきたけど、
現実を見ると将来が不安だ。
美容師としてこれから生きていくにはどうしたらいいんだろう。
こんな悩みを解消していきます。
まず大前提として、
美容師はお客様に『ありがとう』と言ってもらえる素晴らしい職業です。
問題は違うところにあります。
美容師の仕事って、
・安月給で労働時間も長い。
・休みも取れない。
・お昼ご飯もまともに食べれない。
・体力が続かない。
・多分退職金もまともにもらえない。
などなど。
言い始めたらきりがありませんね。
だけどほとんどの美容師は、
・「お客様のため」に働いているからしょうがない。
・「お客様のため」に我慢しなきゃ。
・「お客様が望んでいる」ものを提供しなきゃ。
と思っているし、
それが正解だと思っているでしょう。
・・・はいこれ。
そもそもの思考が、
お客様>自分
になっているんですよね。
こんな思いで美容師の仕事を続けていたら、
ふと『自分自身について』考えた時に、
誰しも一度は不満や不安に思うことがあると思います。
そんな不満や不安を文字に書き出して、
ちゃんと見つめ直すことは非常に重要です。
そこで、美容業界について私なりの考察をお伝えしていきます。
本記事を読んでもらいたい方は、以下の疑問を一度でも考えた人です。
- そもそも美容が大好きなのか?
- 何歳まで続けられるか?
- 低収入のままなのか?
- カリスマ美容師になれるか?
- 独立をすれば何とかなるのか?
- 企業に残っていれば生き残れるのか?
- 現状に満足しているのか?
- お休みはこのままでいいのか?
- 結婚できるのか?
- 家族を養えるのか?
- 家族と過ごす時間は足りてるのか?
ざっと書きましたが、一つでも当てはまった方はぜひ続きを読んでください。
※こちらの記事は美容業界に対して、否定的な内容も含まれています。上記に一つも当てはまらない、美容師を心から楽しんでいる方、現状になんの不満もない方には適さないものです。そんな方はすぐに読むのをやめてください。
この記事を書いている私は,
美容室を3店舗運営しているマーケティングマネージャーの
とんけ(@konbu_king)と申します。
※Twitterにて「売れる美容師のコツを毎日つぶやいています。フォローよろしく」
ぶっちゃけ、私は美容師という仕事が好きでも嫌いでもありません。
美容師=ビジネスとして考えています。
いきなり嫌われそうですが、一つの考え方として思ってもらえればと幸いです。
私が美容師にお伝えしたいこと
ほとんどの美容師は
美容室は多すぎる
美容師の待遇・社会的地位は悪い
美容の仕事が好きだから多少の不憫はしょうがない
と思っていませんか?
美容師の皆さんならお分かりでしょうが、その通りですね。
(美容室によっては待遇改善に力を入れている会社もありますが、まだまだな印象)
この事実を受け止め、私が一番お伝えしたいことは、
そもそも美容師を心の底から楽しんでる?
ムリしていないか?
美容師だけにこだわりすぎなくても大丈夫!
美容以外のスキルも磨けば、未来の道が広がるよ!
ということ。
毎日真面目にお仕事を頑張っている美容師さんは何も悪くありません。
ですが美容業界の状態はあまり褒められたものではありません。
現状のまま時間を無駄に使っていては、
将来絶対に後悔するでしょう。
気づいた時には遅かった。。。なんて思いをしてほしくありません。この記事で何か行動を起こすきっかけになれれば良いと思っています。
現在の美容業界のリアルは以下の通りです。
- 美容室は超飽和状態
- 美容師の8割は低所得者
- 福利厚生なんてない
- 一般に比べ、休みは少ない
- 希望の有給は取れない
- めんどくさい人間関係
- お客様への媚び売り
- 間違った考え方の刷り込み
- ほとんどブラック企業
私達がいる業界はこんなところです。
もし美容師以外で何か始めたい!新しいことにチャレンジしたい!
と思っている方はまずは、
【ブログ】と【Twitter】はおすすめです。
なぜなら、
【ブログ】は資産になるから。
そもそも今の時代はインターネット社会です。
パソコンに詳しくなることはかなり大事ですし、ウェブ上で資産形成をするうえでブログは初心者にはやりやすい部類です。
将来を見据えて個人資産を持ちたいと考えているのであれば、そのうちの一つでブログがあっても良いと私は思います。
「なぜ今更ブログなのか?」は詳しくはこちらに記載してあります。
もう一つは「Twitter」です。
ほとんどの美容師は「Instagram」のほうがいいんじゃないか?と考えるかもしれませんが、手軽さは断然Twitterです。
インスタは1投稿5分~30分くらいかかりますが、
Twitterなら1分はかからないです。(悩むとかかりますが、、、)
まずなによりも、
- 自分から発信して慣れること
- 継続して発信を当たり前にすること
その為には、手軽さと継続のしやすさが大事。
あと、「見る専をやめること」も重要です。
私は主に、Twitterで発信をしています。
Twitterについても詳しく解説した記事があります。
Twitterとブログの相性は抜群です。
さらに美容師以外の情報やスキルを学ぶ上でもTwitterは有益です。
こちらもぜひ読んでみてください。
美容室の現状
2022年美容室の数は25万件以上で今年も増え続けています。
美容師の人口は53万人。
ホットペッパービューティー登録美容室は4万8千件です。
コンビニの数は、56844件
信号機の数は、207738機
ここまでは、なんとなく理解している人が多いと思います。
要は、美容室はありすぎています。
超飽和時代です。
はっきり言って「美容室は儲かりません」
当たり前ですが、
こんなに美容室あったら、普通に考えて儲かりません。
私があえて「儲かる」と書いたのは、
「儲かる」=「あふれるくらいお金がいっぱいある」イメージです。
ですが実際は、
サロンは潰れないけど毎月、売上とにらめっこ。
みんなで毎日必死にお仕事をして、ある程度の利益が出るくらいで
成功みたいな印象ではないでしょうか?
厳密にいえば、儲けと利益は違いますが、ここでは省きます。
ではなぜ稼げないのに増え続けているか?
美容室が増え続ける理由
答えは、開業しか美容師の成功の道がないと思っているからです。
そして、開業理由には個人と企業で大きく分けて2つあります。
- 個人→ 独立すればなんとかなる。夢だったから。
- 企業→ 薄利多売。利益は少なくてもたくさん出店すればOK的考え。
個人の場合
今まで給料30万で雇われていたベテラン美容師が、
独立して手取り50万稼げたとします。
『成功した!』『独立してよかった!』と思う方もいるかもしれませんが、
経営学、マーケティング等を学ばず、自分の顧客がいるからと安易に独立してしまうと、最初の2~3年はいいかもしれませんが、その状態をあと20年30年続けられるでしょうか?
結果は、廃業している美容室がたくさんあるという事実だけで明らかですね。
もしくは、潰れないけど儲からず、
毎月ぎりぎりの生活で一生過ごすっていう場合もありますね。
土日も働いて長期休暇も取れない。
子供の運動会も見に行けない。家族で海外旅行なんてもってのほか。
もし行けたとしても、
「今月の○○のお客様に連絡しなきゃ。。」
「売上がこれで○○円落ちるからどこで補填しよう。。」
なんて考えていたら、何事も楽しめないですよね。
企業の場合
資本があるので、急拡大しているサロンもありますが、
実際は美容師が足りず、
違う店舗からヘルプに来てもらい本末転倒な状態に。
朝から晩まで休みなしで1人営業なんてことも。
※成長しているように見えるから銀行からの印象が良く、融資をたくさんしてもらえるのでサロンを作ることは簡単にできてしまう。逆にそうしないと銀行の印象が悪くなるのを恐れている。
または、経営がうまくいかず、
「開業資金を出してあげる」
「毎月の売上○○%だけ納めてくれればオーナーとして好きにやっていいよ」
と独立願望のある美容師に、
サロンを切り売りしてロイヤリティを取って不労所得を得ようと必死になっている経営者も今の時代たくさんいます。(裏にはいろいろな闇があります)
ホットペッパーに頼りきった集客システム
「毎月広告料を支払ってお客様を呼ぶ」
これは間違っているとは言いませんが、
これしかできないサロン運営はかなり問題です。
予約サイトを使用しないとお客様が来ない。
または、それが当たり前だと思っている。
そんな経営者がいて美容師もそれを疑わないという状態です。
結果、
独自の予約システムを導入しようともせず、
リスト取りもせず、
顧客の囲い込みのやり方を知らないサロンが多いように思えます。
そんなサロンを変えたいならば、
こちらの記事がおすすめです。
美容師の現状
美容師上がりの経営者、サロンで働くスタッフ、フリーランス美容師など。
様々な形態の中で、美容師の現状はあまり良いものとは言えません。
美容師の給料の低さ
平成29年賃金構造基本統計調査では、
日本の給与所得者の平均給与は年441万円
それに比べ、
理美容師の平均年収は約260万円とあまりに低い年収。
生涯年収でいうと
一般的なサラリーマン(大卒)の生涯年収は2億5,000万円ほど
美容師の生涯年収は、8,000万円から1億4,000万円ほどだと言われています。
これもかなり低い数値となっている模様。
※国家資格の年収ランキングで調べると、美容師のランキングは最下位。
お休みも平均以下で、
一般的な年間休日は、110日と言われていますが、
美容師の年間休日は約90日前後という結果が出ています。
さらに、
美容師は残業や練習などでサロンの滞在時間が長く、
家族よりもスタッフといる時間が長いです。
労働時間は短くて10時間、
多いところでは、1日12時間以上が当たり前というサロンもあります。
アシスタント時代なんて寝ること以外はサロンにいる感じでしたよね。
有給使ってお休みなんて周りの目が怖くてやったことなかったです。
カリスマ美容師になれるのは全体の1.8%
現役の美容師さんは、
- 有名になりたい!
- カリスマ美容師になりたい!
と毎日、練習や勉強をしていることでしょう。
とても素晴らしいことですが、
ほとんどの方はカリスマ美容師にはなれません。
例えば、名前を見ればすぐに顔が浮かぶくらい有名な美容師さんをあなたは何人知っているでしょうか?
- 中村トメ吉さん
- みやちのりよしさん
- ATSUTOSHIさん
- 奈良裕也さん
- 三科光平さん
- 木村直人さん
- 田中真奈美さん
- 内田聡一郎さん
- エザキヨシタカさん
- 高木琢也さん
他にもいらっしゃいますが、
この方たちは、誰もが認めるカリスマ美容師ですね。
さらに令和になってからはSNSを中心に
「インフルエンサー美容師」なるものも出てきました。
Salon Ryu Kyogoku/京極 琉
EMANON/岩本 桂弥
syn/齋藤正太
devoted/大野 道寛
REDEAL/中村雄樹
Lily/SHOHEI
などなど、多くのフォロワーさんがいる美容師さんがSNSをにぎわせています。
全国53万人の美容師さんはこんなカリスマ美容師になるために、
毎日がんばって仕事をしています。
数字で言うと、
10/530000
確率で言うと1.8%です。
この数字を見てイケるな!と思う方はぜひ頑張ってください!
実際、私も20代の時は本気でカリスマ美容師を目指して
誰よりもやっていた自信がありましたが、
30歳を過ぎ、美容師としてはそこに入るのは無理だと悟りました。
美容師の絶頂期は短い
美容師として売れる(会社が売り出してくれる)期間は短いです。
だいたいスタイリストデビューの20台後半から30手前まで。
それ以降、新規のお客様は、あなたより若いスタイリストに渡っていきます。
30過ぎた美容師は今抱えている顧客をこなす形になります。
そうすると、毎月の客数や売上が横ばいになってきます。
もちろんSNS等を使って自分を売り出し方を知っている人は、
いくつになっても人気でしょう。
ですがそんな戦略を実行している人は美容師全体の1%ほど。
ほとんどの美容師は、
「聞いたことはある」
「やっているけど反響がないからあまり更新していない」
または、
使い方すら知らない。
こんな方が実はたくさんいます。
Twitterを使いSNS発信をしていきたい方はこちら
美容師の質の低下
今から20年~30年前のカリスマ美容師全盛期は、
美容師になりたい人も多かったので、
サロン側があえて新人スタッフを厳しい環境で振るいにかけ、
本当に根性も技術もある方が誕生していました。
現在は美容師になりたい人が不足して辞める人も多く、
サロン側よりも求職者側が有利な状態、大都市に集中してしまう現状があります。
環境もいい意味でも悪い意味でもよくなり、
辞めさせない教育、売上を作るための早期スタイリストデビューが目立ちます。
結果、
中途半端な美容師が増えてきています。
あえて詳しくは書きませんが、
接客・技術レベルとも低下しているといっても間違いではないでしょう。
美容師の求人問題
美容師の離職率も依然として高く、
3年で約8割が辞めると言われていますが、
スタイリストにならずに辞める方がほとんど。
求人サイトで募集をしても質の悪いスタッフ、
すぐ辞めるスタッフなどギャンブル要素が高くなっています。
特にフリーランス美容師の求人などが多く、接客・技術レベルに差があります。
サロン側も求人の費用がネックになっていることも多いです。
今はWebが発達して、
美容師じゃなくても美容師くらい稼げる職業もあるので
転職される方も多いようです。
お客様の現状
不景気が続き、年々消費者の美容代にかける金額が少なくなっています。
サロンの店舗数の増加により、
お客様自身も「どこのサロンに行けばいいのか迷っている」現状です。
もしくは、簡単に浮気ができてしまうくらい近場にサロンがたくさんある状態になっています。
固定客になりずらい理由
ホットペッパーなどの予約サイトのお客様は、
固定客になりずらいと言われていますがそれはリクルートの戦略だから当たり前です。
そして何より、
どのサロンに行っても、どの美容師がやっても仕上がりはほぼ変わらない
ということが一番の原因。
例えば、
人気の高いボブスタイル。
美容師からしたら、
ワンレングスに切って毛量整えてコテやアイロンで巻けばだいたいはOK。
ほとんどの美容師が可愛くできるスタイルです。
※「そんなことない!」と思う方もいるでしょうが、正直、お客様はそれでも満足してしまうんですよね。
さらに、
ホットペッパー掲載サロンやSNSによるスタイル写真なんてどれも同じ写真ばっかり。
むしろ違いを探すのがプロでも難しい。
- 美容師も上手(簡単なスタイルだから)。
- スタッフもステキ(商品だから)
- サロンもオシャレできれいが当たり前。
だからお客様からしたら、
判断基準は値段と立地くらいしかないんです。
情報がないサロンだと不安
SNSが発達してサロン検索もググるからタグる。
という時代です。
要は、お客様は、
一つの検索だけではなく、複数の検索を駆使してサロンを決めています。
Instagramでよさそうなサロンを見つけてホットペッパーで予約とか。
美容師さんもデジタルコンテンツを利用するのが苦手とか言っている場合ではなく、
やらないとお客様が来ない時代になってきているのです。
これから美容師はどう生き抜いていくか?
ここまでで、
・美容業界の現状
・美容師の現状
・消費者の現状
をお伝えしてきました。
では、どうすればこの現状を打破できるのか?
をお伝えしていきます。
ここが今回一番お伝えしたいポイントです。
ココだけでもぜひ覚えておいてもらいたいです。
まず初めに、
美容師としてはしっかり成果を出しておくこと。
そして、
自分の収入につながるポイントをつかんでおくことが重要です。
これから美容師は、
都内の有名サロンやコスパ抜群のサロンで勝負する時代から、お客様が”誰”に施術してもらったかを重要視する時代になります。
より個人に特化した美容師になる必要があります。
自分の武器を持とう
必ず「あなたの強みはなんですか?」に答えられるようになりましょう。
この強みをもつことで、
ほかの美容師との差別化を図ります。
日本の美容師レベルは非常に高いです。
接客においても、おもてなし精神のもと
『お客様』
として対応しています。
全世界で考えたらトップレベルかもしれませんが、
トップレベルの日本で戦っていくのであれば、
美容師としてのレベルを上げることに限界があります。
単純な話、
25万件もある美容室と競い合わない方法は?
53万人もいる美容師の中でオンリーワンになれる方法は?
これを考える必要があります。
自分の顧客や売上の核は自分で管理する
よくサロンを辞める時は、
『顧客データは全てサロンに置いておく』というような規約が存在します。
サロンにとってお客様はお金を払ってくれる重要な存在ですからね。
ですがそれと同時に、
あなた自身も顧客は一生大事にするべき存在なのです。
顧客管理をサロンに全て委ねてしまっては、
サロンを辞める時、
今までの何年も努力が全て無駄になるといっても過言ではありません。
必ずあなたの大切な顧客は必ずあなた自身が連絡を取れる状態にしましょう。
SNSアカウントだったり、ブログだったり、公式LINEだったり。
今では連絡を取れる手段はあります。
せっかく自分の顧客になってくれた人を絶対に逃がしてはいけません。
美容業界という小さい枠で物事をとらえないようにしよう
私たちは、五角形のグラフでいう美容師レベルだけ飛び抜けた存在です。
ですが、裏を返せば、美容以外知らない世間知らずとも取れます。
・美容師以外の稼ぎ方を知らない。
・美容以外何もできない。
こんな人にならないために、
外の情報にしっかりとアンテナを張ることをオススメします。
結局、美容師として成功するためには、
「集客して売上を出して指名客にする」ことができなければなりません。
どうすればいいのか?はこちらの記事ですべて説明しています。
ぜひ読んでください。
または、『美容師として経験をすでにつんだ人』は、
新たなスキルアップをするべき時が来たのではないでしょうか?
将来いくらあっても困るものではないもので、
『スキル』と『お金』は確実にあります。
スキルを使ってお金を稼ぐことができれば、美容師として働いていても副収入を得られ、人生が豊かになることは確かです。
美容師でもできる副業はこちらで紹介しています。
ぜひ読んでみてください。
まとめ
美容業界のイヤな話は聞き飽きたと思います。
私は、そんな美容業界という視点から
広い視点であるビジネス目線で物事を見るようにしています。
要は、
美容業界やばいよね。
じゃあ美容師をしながらでも満足して安心できるやり方を
探せばいいんじゃん!!
という考えのもと仕事をしています。
・美容師だから。
・美容師はこうあるべき。
・美容師だから仕方がない。
こんな考えを捨てたらすごく世の中がクリアになりました。
私の考えや美容師の集客術。接客術などを随時Twitterで発信しています。
あなたの美容師さんでもサービス業でもどんな方でも
いろいろな悩みはあります。
1人で悩まずなんとなくでもいいです。
DMで相談して下さい!
私ができることならなんでもアドバイスしますから。
良かったらフォローしてください。とんけ(@konbu_king)
本記事は以上です。
ありがとうございました。